大腸カメラについて

内視鏡を使って、盲腸部から肛門につながる直腸まで、大腸全域の状態を調べる検査です。
具体的には大腸ポリープ・過敏性腸症候群・炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)・大腸がんなど大腸に関わる主な病気の早期発見に役立ちます。
先端にカメラがついた細いスコープを肛門から挿入し、病変が見つかった場合は組織を採取したり(生検)、ポリープを切除することもできます。

検査時間

約20〜30分

検査を受けるタイミング

大腸がんは、早期に発見できれば回復の可能性が格段に高まります。しかし初期症状がほとんどないため、自分で気がつくことは難しい病気です。そのため、リスクが高まる40歳以上の方には、定期的な検査をおすすめしています。

まずは異常がなくても定期的な検査を受けて、早期発見に努めることが大切です。また普段から排便のリズムや状態に気をつけ、少しでも違和感を感じたら早めに受診しましょう。

このような方に

  • 検診で便潜血反応陽性
  • 最近体重が減ってきた
  • 排便時に出血あり、便に血が混じる
  • 過去に大腸ポリープがあった
  • ご家族に大腸がんになった方がいる など
  • 貧血を指摘された
  • 便秘、下痢、便が細い
  • 腹痛がある、お腹が張る
  • 大腸カメラをしたことがない

発見できる病気

  • 大腸ポリープ
  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
  • 大腸憩室症
  • 過敏性腸症候群
  • 虚血性腸炎
  • 大腸がん など

当院の大腸カメラ検査

お腹が張らず、苦しくない検査

大腸カメラの痛みは、カメラで腸が引き伸ばされたり、空気で腸が膨らんで生じます。 当院では痛みが出ないよう腸に空気を入れずに、少量の水を入れながらカメラを入れていきます。 さらに大腸を決して引き伸ばすことのないよう、細心の注意を払いながら挿入します。
大腸が長くて伸びやすい方も、内視鏡技師による的確な腹部の圧迫により、できるだけ伸びないようにしますのでご安心ください。
また、これまでの大腸内視鏡検査では、空気で大腸を膨らませるため、検査後もしばらくお腹が張って苦しい思いをすることが多々ありました。
当院ではお腹が張って苦しくならないように、生体吸収性に優れている炭酸ガスを使用します。 そのため、検査後も非常に速やかに回復することができます。

高精度な診断を可能にする先進的な設備

大腸の粘膜を鮮明かつ立体的に映し出す高画質のカメラによって、小さな病変もしっかり発見・診断ができます。体への負担が少なく、精密な検査を行います。

ウトウトしているうちに終わる、不快感のない検査

ご希望の方は、適量の鎮静剤を注射することで、ウトウトと眠っているような状態のまま検査を受けることができます。 苦痛や痛み、不快感も感じることなく、検査が終わります。 検査後はリカバリールームに移動し、意識がはっきりするまで約1時間お休みいただきます。

鎮静剤を使用する際の注意点

お車の運転はお控えください。 徒歩もしくは公共交通機関、ご家族のお迎えにてお帰りください。

内視鏡に熟練した医師による検査

当院では、日本消化器内視鏡学会の消化器内視鏡専門医として豊富な経験に基づく診断力、治療実績で、精密で質の高い診断、治療を行います。
繊細かつ的確な内視鏡操作で苦痛の少ない検査を心がけ、皆さまからは「思っていたより全然苦しくなかった!」「今まで受けてきた中で一番楽だった!」というお声を多数いただいています。
検査により、当院では治療が難しい疾患が見つかった際には、病状に適した高度医療機関を速やかにご紹介いたします。

大腸ポリープ切除の日帰り手術にも対応

検査中に大腸ポリープが発見された場合、その場で切除することも可能です。
ポリープはがんに変異することもあるため、ポリープを切除することで大腸がんになるリスクを下げることができます。 ポリープを切除しても入院の必要がなく、その日のうちにお帰りいただけます。
当然のことですが、病変の範囲を正確に見極め、きれいに完全切除することにこだわっています。 切除のリスクが高いと判断した場合には、入院で治療・処置が可能な連携医療機関をご紹介いたします。

胃カメラと大腸カメラを同日検査可能

当院では、胃カメラ、大腸カメラの同日検査を行っておりますので、忙しくて別々に検査を受けられない方はぜひご相談ください。全身の状態を診て同日検査が可能かを判断いたします。
※同日検査には事前診察が必要です。 事前診察なしの当日検査はできませんので、検査を受ける前に当院初診外来を受診してください。

徹底した衛生管理

当院では、内視鏡の洗浄・消毒はきわめて重要なことと位置づけ、日本消化器内視鏡学会ガイドラインに準拠し、学会推奨の高水準消毒薬を使用した自動洗浄消毒装置で行っています。
また、検査に使用される器具はすべて使い捨て製品を使用しており、内視鏡に限らず検査器具や治療器具の衛生管理には徹底して取り組んでいますので、安心して検査を受けてください。

大腸カメラ事前診察のご予約

大腸カメラ検査では、事前に検査の説明や、下剤の飲み方について説明をさせていただきます。
そのため、検査前に一度ご来院いただいて、事前診察を受けていただく必要がございます。
注意事項などは診察時に詳しくお伝えします。
事前診察はご予約いただくことも可能ですので、下記方法でご予約の上、ご来院ください。


検査前のご注意点

検査前日

・夕食は消化のよいものを少なめにとってください。
・前日のお食事について。
・必ずこちらをご確認ください。
・午後9時以降、食事をしないでください。
・水分は多めにとってください。
・検査前日は夕食後に下剤を服用します。

検査当日

・食事、タバコは控えてください ※飲み物は水・お茶のみ飲んでも大丈夫です。
・腸管洗浄液1~1.5Lを自宅でお飲みいただいてご来院ください。
・朝のお薬は、起床時(午前6時頃)にお飲みください。
・当日は糖尿病の薬、インスリンは検査が終わるまで中止してください
・着替えやすい服装でご来院ください。